貪欲に愛を欲す

「麗ぁ~?麗ぁ、大丈夫ぅ?」

泣き真似をしては、俺の腕の中にいる麗に触ろうとしているこの女。

…妹を心配するふり、か。
虫唾が走る。

「鷹人様、此方に。」
何時からか後ろに居た愁。

確かに今は、麗を休ませる必要がある。

歩きだそうとした瞬間…
掴まれた、服の袖。

麗以外の女から触れられたことに吐き気がして、即座に振り払う。


「ぁ…」
小さく息を漏らす女。

俺が、この世で1番嫌いな女だ。

俺は、麗を傷つけたやつを許しはしない。
そして、こいつは特に…
俺の手でしてやらねぇと、
気がすまねぇ。

「何処に、行くんですかぁ?」

みえみえすぎる誘いに、
もはや乾いた笑いしか出てこない。

「鷹人様の家ですよ。麗様は、鷹人様の大切な方ですので。」
お前は違う、と言いたい愁。

今すぐ決してやりたいが、
直ぐに殺しては…
麗がうかばぇだろ?

だから、ジワジワと攻めるために、
今は辞めておく。


ただ、ここに居たら即座に手を出してしまいそうで。
早足に立ち去ろうとする。

途端、
「待っ、てっ!あのぉ、私も、麗のこと…心配だからぁ、一緒に行ってもいいですかぁ?」