貪欲に愛を欲す

「付きやした。」

神代さんの声が聞こえ、すぐさま鷹人側の扉が神代さんによって開けられる。

外に出た鷹人。
「麗」

鷹人に手を差し出された手を取る。

鷹人のエスコートで外に踏み出した私。

今日は雲ひとつない晴天で、
太陽の光が眩しい。

もう秋なのにな…と目を細めた時、
私たちの前で頭を下げている人達を視界に入れる。

「「「おはようございますっ!」」」

10人くらいの人達が挨拶をして、
下げていた頭を上げる。

「あぁ。」

それに返した鷹人。
意味が分からず困惑する。

「麗、此奴らが黒翁だ。
学校内での護衛を任せている。」

鷹人の言葉に焦点が合う。
あぁ、この人たちが黒翁。

キラキラしている染めた髪。
着崩している制服に、ジャラジャラとしたピアス。

みるからに不良の彼ら。
まぁ、不良…暴走族なんだけど。

「俺の女の美作麗だ。今日から頼んだぞ。
…絶対惚れんなよ。」

鷹人の低い声にも動じず、「はいっ!」
と返事をした彼ら。

…全然違う。全然違う。
彼等は、鷹人が認めている人達で。
鷹人が頼っている人達。

けれど、私にはどうしても…
嵐蓮の、私に跨る男たちに見えてしまう。