これで、一条くんに話せる。 でも、あれ? 一条くんは、私が仮病だってことは知らない。 話をしたいから引き止めているんだけど……。 これって、普通に考えたら迷惑じゃない? だって、授業には出たいでしょ。 「いっ、一条くん……。あのっ」 「仮病?」 一条くんは、ふふっ、と笑いながら、私に聞いてくる。 バレてる! 私は顔が赤くなるのが分かった。 「顔……、赤いね。やっぱり保健室?」 か、からかわれている……。 一条くん、笑ってるし……。