「清水さん。……問題起こすのは勝手だけど、葉山さんを巻き込まないで」 佐伯くんと違って、静かな声。 だけど、明らかに怒っている。 「アンタっ! この前、突き飛ばしたこと、喋ったの!?」 清水さんの目が私に向けられる。 喋っていない、という前に、一条くんが口を開く。 「葉山さんを怪我させたのは、清水さんだったんだね。 葉山さんは何も言ってないよ。むしろ、突き飛ばされたことを黙っていた」 「っ!」