「せ、先輩…?」


予想外の展開に頭がついていかない。


そんな俺を他所に不機嫌そうな表情のあさみ先輩。


ツカツカと、近くまで歩み寄ってきたかと思った次の瞬間、


「…何で、最近顔出さないの?」


真っ直ぐ俺を見据えて問いかけてきた。



「…いや、ちょっと忙しくて」


……てか、あさみ先輩からこの教室に来てくれたのってはじめてだ。


なんて、内心喜びつつも、感情をころし、俺は答えた。



「だから、決してわざと、来なかったわけじゃなくて、俺も行きたかったですけど。ほ、ほら!先輩も、毎日会いに来るのは迷惑じゃないかなって…思って、、」


最後の方は、声が小さくなっていく。


ジーッと、俺を見ていた視線を外し、先輩は、軽くため息をこぼす。


「…ハァ、迷惑とか今さら何気にしてんだか」


と、開口一番、グサッと心に刺さる一言を呟いた。