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「映画、スッゴクよかったね」
「はい!思ってた以上でした、とくに最後のシーンは泣けました!」
映画が終わり、俺とあさみ先輩は、お互いに感想を話していた。
「わかるー!ヒロインが勇気を出して告白するところでしょ?頑張ってたよね」
うんうんと、相づちを打ちながら先輩は、楽しそうに話しかけてくる。
「…それにしても、瑞季と、叶多くん遅いね。ランチして帰ろうって言ってたのに。トイレまだかな?」
映画館の入り口付近で、2人を待っていると先輩は、そう呟いた。
その時。
「あ!瑞季からだ。どっか迷ってたのかな……もしもし、瑞季?今どこー?……え?」
あさみ先輩のスマホに瑞季先輩から電話がかかってくる。
ニコニコしていた先輩の表情が瞬間、驚いたように固まった。
「…うん、そっか。わかった!そっちも楽しんでね」
またね、最後にそう声をかけて、あさみ先輩は、電話を切る。



