先輩、髪下ろすとさらに可愛いな。
なんて、考えているとつい、
「先輩。先輩の私服はじめて見るから新鮮です。結んでるのもいいですけど、髪下ろすのめっちゃ良いですね」
と、素直に言葉を口に出してしまう。
すると、
「…ありがとう」
と、照れたように頬を赤らめながらも、お礼を言うあさみ先輩。
…っ!いや、マジで心臓に悪い。
普段見慣れない表情だったこともあり、破壊力が半端じゃない。
やべ。俺、絶対顔赤い…。
「み、瑞季先輩たち、まだ来ないですね。俺、叶多先輩に会うのも楽しみにしてたんですよ」
顔が赤いのを見られたくなくてパッと、あさみ先輩から視線をそらし、わざと、別の話題をふってしまった。
「侑都くん、叶多くんと会ったことなかったっけ??」
キョトンとした表情であさみ先輩は、俺を見る。
「瑞季先輩から、話は聞いてたんですけどなんてったって、あの瑞季先輩の彼氏になるなんて一体どんな人……いって!」
バシッと、後ろから思い切り叩かれて、言おうとしてた言葉を最後まで言えなかった。
「ちょっと、侑都くん?"あの"瑞季先輩ってどういう意味かな?ん?」



