「先輩!これはどうですか!?白浜先輩みたいに可愛い方には絶対似合うと思うんですけど…」
と言って、明花ちゃんが持ってきたのは花をモチーフにしたペンダント。
何の花かは知らないが、普段使いしやすそうなシンプルなデザイン。色も白でどんな服装にも合いそうだ。
……確かに、蘭に似合いそうだな。
「しかもですね!この花は、胡蝶蘭なんです。先輩にぴったりだと思います。花言葉は、幸福が飛んでくる、純粋な愛とかですね」
ふふっと、嬉しそうに明花ちゃんは、微笑んだ。
胡蝶蘭…蘭の花か。
彼女が見つけてくれたそのペンダントを俺は再度まじまじと見つめる。
「…明花ちゃん、花に詳しいんだね」
「私、園芸部なんですよ」



