「…えっと、女の子1人にするのも心配だから、2人が戻ってくるまでは、俺から離れないで」
俺の言葉に、パッと顔をあげ、明花ちゃんは驚いたような表情を浮かべる。
え、俺……なんか、変なこと言った、か?
「……す、すみません、2人にはすぐに戻るように連絡しますので!」
そう言うや否や、スマホを取り出し、何かメッセージを送っている彼女を横目に俺もスマホを取り出す。
すると、
「せ、先輩…行こうとしてた場所あったんですよね、私どこでも全然大丈夫なんで、私のこと気にせず、用事済ませちゃってくださいね」
気をつかって声をかけてくる明花ちゃん。
「あぁ、ごめんね。じゃあお言葉に甘えて……ちょっと付き合ってもらってもいい?すぐそこなんだけど…」
「もちろんです!」
と、ようやく、笑顔を見せてくれた彼女に俺も少し安堵した。



