エレベーター

幸生の体は壁、天井、床に次々と打ちつけられている。


「幸生!!」


画面へ向けて一穂が叫ぶ。


実際のエレベーターを確認してみても、なにも変化は見られず、音も聞こえてこない。


「3階へ行こう!」


あたしはそう叫び、倒れてしまいそうになる一穂を支えて階段を上がって行ったのだった。