ローファーの踵を少し踏んでしまったけれどまぁ歩いてるうちに治るよね。ドアを開けた瞬間、目の前に長身イケメン。しかも同じ学校。校則緩いからか柔らかい感じの金髪。顔ちっちゃいなぁ...見とれてると凄い睨んできました。イケメン様。
「なんですか?」
「お前が眠姫か?」
眠姫っていうのは私の学校のあだ名。あだ名で呼ばれてはいそうですって答えていいのかって迷うや。
「夢乃ですけど」
「は?あだ名でも眠姫って名前じゃねぇの?」
「あ、はい。あだ名は眠姫です。」
“んならそーやって先に言っとけよ”とかなんとかぶつぶつ言ってる。
知らんがな。にしてもさ、勝手に人の家の前で待っといて勝手に話しかけるってなんだろね。これが俗に言うイケメンの無駄遣いってやつ?学校じゃモテてるんだろなぁ..ろくに行ってないから知らんけど。
「で、なんですか?」
「嗚呼、てめぇ俺様のこと愛せ」
...なんか色々急展開過ぎん?まずさ、私このイケメンの名前知らん。同じ学校ってくらいしかわかんないし。ふつー、少女漫画とかだったら色んな障害を乗り越えてお互い心の距離を縮めていって気が付いたら恋に落ちてて最終的にはお互い好きでらぶらぶ〜みたいなそんなんだよね?これ、最後のいいとこしかないじゃん!!