「お前ら何余計なことしてんだよ。
お前らに関係ないだろ」
犯人は隣のクラスの麻美たちだった。
別に彼女だったわけでもない。
大勢で遊んだことあるくらいの、派手な三人組。
意味わかんねえよ。何でそんなことすんの?
「何よ。何で渋谷が怒るのよ。
あたしたちは渋谷のために」
麻美が怒ったように言う。
廊下で大声だすから、
通りすがるみんなの視線が集まる。
何言ってんだ。
「頼んでねえんだよ」
「あの子が悪いんじゃん。
その気もないのに振り回して」
友香も勢いにのったように、言いつのる。
何か考えてもみなかったな。
俺が好きなせいで
田所さんに、迷惑かかるなんてな。
謝るんか?
俺が好きになったせいで、何か言われてごめん。
俺がひつこく好きだから、何か言われて
ごめん。
って?
俺まじで、ただの迷惑なヤツじゃねえ?
麻美たちと喋りながらも、
そんな風に田所さんに想いを馳せてしまう。
「あんな子やめなよ。もういいじゃん。
渋谷には似合わないよ」
サキがわかったように言う。
何でだよ。
マジで腹立つ。
お前らに迷惑かけてねえだろ。
なんでお前らに
田所さん…
おれの気持ち
あきらめさせられないといけないんだ。
何で田所さんに…。
麻美たちに
傷つける言葉、
口にしそうになったとき