ボールが床を叩く音が絶え間なく聞こえる。 シューズが踏み締める高いおと。 「いっぽーん」 男の子たちの 太い掛け声。 だけど、うつむいた わたしの心を奪ったのは 耳に聞こえた音ではなく 視界を斜めにかすめた キミ。 そのひとは 高く高く 飛んだ。 汗が散って 努力の結晶が きらめいて。 キミは 何度も何度も 高く 高く 舞い上がる。