三日目の夜ご飯もわいわいがやがや楽しかった。
「このエビ入りの餃子、実はねぇ隠し味にマヨネーズが入ってるんだよ。youさんが教えてくれたの」とエリナが千里に話しかけていて
「へー、マヨ?」と千里は物珍しそうにしてたけど「うまい」と言って美味しそうに食べてたし
「先輩が作った餃子変な形~♪」
「リコちゃんのは可愛い♡」
とリコ&キモ金髪も楽しそう。
「あんた料理だけは上手やね」とキョウスケが無表情でもぐもぐ。
「ちょっとぉ!料理”だけ”って何よ!」
こっちもいつも通り。
ついでに
「朔羅の作った餃子やと思うと100倍旨いわ」と戒も変わらず。「ビールと餃子やと最高やな♪」とキモ金髪に笑いかけてるし。
一言余分。おっさん丸出しだよ。
でも、みんなで作ったからからかな、いつもと違う味付けも味わえたし雰囲気も楽しいしそれはいつもより何倍も美味しく感じられた。
皆が作った餃子を食い終わって腹がいっぱい。
エリナが千里用の為に作った海老入りの餃子もうまかったし、でも……
あーあ……これがみんなと過ごす最後の夜になっちゃうのかぁ…と思うと何だかちょっと寂しい。
そだ!まだやってなかったことある!
花火!
さっき買ったばかりの花火セットどこだろう。みんなで浜辺でやろうとどこかへしまったんだよね~とあちこちを探していると、缶ビールを片手にした戒がテーブルと思われるような四角いものに白い布が被せてあったものを発見して
「これ何?」とその白い布の端をちょっと引っ張ってキモ金髪に聞いている。そう言えば昨日も一昨日もあったのに、忙しすぎてその存在にあまり興味を持ってなかったな。
「あー、これっスか?これビリヤード台です。親父たちが遊んでたみたいで」とキモ金髪が白い布を取り去った。それはテレビでしかみたことのないビリヤードの緑の台だった。ちゃんとキュー(バー)もボールもきちんとそろえてある。
「普段使わないんで埃被らないようにこうやって布被してあるんスよ」
「へ~、なぁ響ちゃん久しぶりにビリヤードやらへん?」と戒がソファに座って何かの文庫を読んでいたキョウスケに問いかけた。その隣には相変わらずべったりとイチがキョウスケの腕に絡んでいたけれど、キョウスケはまるで存在しないもののように扱ってる。ふつーにひでぇ。
「え、面倒」とキョウスケ即答。
「何でや!昔よくやったやろ」
昔っていつの話だよ。その歳でビリヤードとか!とツッコミどころ満載だったが
「じゃ、じゃぁ俺が付き合いますよ」とキモ金髪が言ったが「え~お前弱そうだもん」と戒……ふつーにひでぇな。
「ねぇ響ちゃ~ん」とどうしても戒はキョウスケとビリヤードがやりたい様子。
あたしだって……花火したいけど……戒は花火のこと忘れちゃったのかな……
「わ~!あたしビリヤードってはじめて。龍崎くんできるの?見たいな~」とエリナが手を叩く。
「おう、結構強いぜ?」と戒がニヤリと笑う。
強い、弱いって問題じゃなくてあたしは花火が……と言い出したいけど何だか周りが二人のビリヤード対決に盛り上がってきてるし、い、言い出せない……空気読めない女だと思われるのもやだし。



