……秘密があります

「可愛いからに決まってるだろ。
 お前の可愛らしいパジャマ姿が見られたと喜んで帰途(きと)につきたいからだ」

 いや、可愛いとか……と赤くなりかけて羽未は気づく。

 はっ。
 鬱陶(うっとう)しいから、ピンで前髪上げてたっ。

 それも小洒落た感じにではなく、雑な感じに。

 慌てて羽未は前髪を下ろし、手でささっと整える。

 そんな羽未を帯刀が微笑ましげに眺めていた。

 やっ、

 やめてください~っ。

 私、そんな風に見られるほど、可愛くもないですしっ。
 可愛がっていただくような理由もないですしっ、と思っていると、

「もう~、なにしてるの、羽未」
と母親がやってきてしまった。

 帯刀を見て、あら、と言う顔をする。

 その口許が笑っていた。

 ……まずい。