「なんだ、こいつっ。
昨日、羽未と結婚するとか言っておいて浮気かっ?」
と行こうとする士郎の腕をつかみ、
「待ってっ。
さちこさんのことは知ってるからっ」
と羽未は止める。
「なにっ?
もう妻公認の愛人が居るのかっ?」
いや、公認じゃないし。
妻でもないし。
私が愛人の可能性もありますが、と思ったあとで、……そうだな、と羽未は気づく。
「そうか。
結婚をチラつかせてるだけで、私が愛人なのかも……」
だって、春成課長が私なんかと結婚したいなんて、そんなことあるわけないし。
きっと、私の他にも、もてあそばれた女性がたくさん居て。
課長はそれをちぎっては投げ、ちぎっては投げ……。
羽未は帯刀を過大評価するあまり、極悪人に仕立て上げようとしていた。
頭の中ではつきたての餅のように女性たちが帯刀に投げ捨てられている。
帯刀の声がますます小さくなり、なにを言っているのか聞こえなくなった。
昨日、羽未と結婚するとか言っておいて浮気かっ?」
と行こうとする士郎の腕をつかみ、
「待ってっ。
さちこさんのことは知ってるからっ」
と羽未は止める。
「なにっ?
もう妻公認の愛人が居るのかっ?」
いや、公認じゃないし。
妻でもないし。
私が愛人の可能性もありますが、と思ったあとで、……そうだな、と羽未は気づく。
「そうか。
結婚をチラつかせてるだけで、私が愛人なのかも……」
だって、春成課長が私なんかと結婚したいなんて、そんなことあるわけないし。
きっと、私の他にも、もてあそばれた女性がたくさん居て。
課長はそれをちぎっては投げ、ちぎっては投げ……。
羽未は帯刀を過大評価するあまり、極悪人に仕立て上げようとしていた。
頭の中ではつきたての餅のように女性たちが帯刀に投げ捨てられている。
帯刀の声がますます小さくなり、なにを言っているのか聞こえなくなった。



