士郎が帰ったあと、お風呂に入り、羽未は布団に潜った。 目を閉じるといろいろと思いが巡る。 「ご両親にお詫(わ)びを」 と言いながら、タクシーから降りようとした帯刀を手で押し返そうとして触れられなかったこととか。 だって、触れたときの感じがリアルにわかるから、余計恥ずかしいんですよ。 貴方の体温とか匂いとかも……と思いながら、羽未は布団を抱きしめる。 蘇る余計な記憶を振り切ろうとするように、ぎゅっと目を閉じた。