すると、後ろから誰かが急ぎ足でやってくる気配がした。
なんだかわからないが逃げたくなり、羽未は行き交う人々の迷惑にならない程度の早足で逃げようとしたが、あっという間に後ろから来たその人物に腕をつかまれた。
「綾城羽未、何故、お前はそうちょろちょろちょろちょろ向きを変えるんだ」
「……気づいてたんですか」
と帯刀に言うと、
「いや、何度かお前の姿が見えたんだが。
すぐに声をかける勇気がなく、かと言って、後をつけたらストーカーみたいで申し訳ない気がして。
なんとか前に回り込んで、前を歩いてみた」
と言う。
前を歩くストーカー、新しいな……。
っていうか、その配置だと私がこの人のストーカーになってしまうんだが、と思ったとき、帯刀が言ってきた。
「綾城」
はい。
「ちょっと俺と結婚してみるか」
……はい?
なんだかわからないが逃げたくなり、羽未は行き交う人々の迷惑にならない程度の早足で逃げようとしたが、あっという間に後ろから来たその人物に腕をつかまれた。
「綾城羽未、何故、お前はそうちょろちょろちょろちょろ向きを変えるんだ」
「……気づいてたんですか」
と帯刀に言うと、
「いや、何度かお前の姿が見えたんだが。
すぐに声をかける勇気がなく、かと言って、後をつけたらストーカーみたいで申し訳ない気がして。
なんとか前に回り込んで、前を歩いてみた」
と言う。
前を歩くストーカー、新しいな……。
っていうか、その配置だと私がこの人のストーカーになってしまうんだが、と思ったとき、帯刀が言ってきた。
「綾城」
はい。
「ちょっと俺と結婚してみるか」
……はい?