阿佐子や芳賀が前の方に座っているからだろうと思ったのだが、士郎はいきなり、羽未の手をつかみ、言ってきた。 「羽未っ。 俺と逃げてくれっ!」 燦々(さんさん)とアーチ型の窓から差し込む光に何度も瞳を瞬かせながら、羽未は、やっぱり、これ夢かな~と思っていた。