デートの返事、照れてしないでいるうちに、なにか思い詰めた感じのメールが届いてしまった……。

 羽未が帰ろうと廊下に出たとき、スマホにメールが入っているのに気がついた。

「デートはもういいから、お前の昔の写真を見せてくれるか、一緒に写真を撮って欲しい」

 いやいや、デートしてくださいよ。

 恥じらっているうちに、なんかややこしい事態に。

 この人にはストレートに物を言わないと駄目なようだな、と羽未は思った。

 にしても、最後の一緒に写真を撮って欲しいがよくわからないんだが……と思いながら、羽未は、ぽちぽちと返事を送った。

「今日、うちにいらっしゃいませんか?」

「行く」
とすぐ後ろで声がした。

 わっ、と振り返る。

 帯刀は背後に立っていたようなのだが。

 ちょうどメールが届いたので、それを読んでから声をかけてきたようだった。