薄暗い寝室に戻ると、二人でチューハイの缶を開けた。
視線を合わせて、頷き合い、グッと呑む。
だが、呑み終わる前に羽未は吹き出してしまっていた。
「なんだか心中みたいですね」
一緒に薬を飲もうとしているくらいの深刻さだったからだ。
「笑うな。
余計、酔えなくなるじゃないか。
真剣に呑め」
と帯刀が赤くなり、言ってくる。
「すみません。
私も酔えそうにないです。
緊張しちゃって」
「そうだな。
改めて二人きりになると、緊張するな」
「そうですね。
誰か連れてきましようか」
「宴会になるだろ……」
と言ったあとで、帯刀は立ち上がり、カーテンを開けた。



