……秘密があります

『壁にドーン!
 顎に手をかけて、クイッ!』

「どっこいしょください」
 みたいに他の話と混ざる前に羽未と出会わなければ、と思いながら歩いていた渡り廊下。

 程よく、羽未が向こうからやってきた。

 幸い、辺りに人影はなし、と変質者のようなことを思ったとき、羽未がこちらを見て、ちょっと戸惑うように赤くなる。

「おっ、お疲れ様ですっ」
と俯きがちに言う羽未の姿は本当に可愛いらしく、羽未が喜ぶのなら、芳賀の言う通りにやってやらねば、と帯刀は覚悟を決めた。

「羽未、ちょっといいか」
と手招きをする。