「行ってきますー」 「おいおい。美友、忘れ物は」 「無いわ。だって持っていくものがないんだもの」 「お前が行くのは学校じゃなかったのか」 居間でお茶を飲んでい理事長の岩鉄爺は孫娘にえ?という顔をされていた。 「だって。今日はオリエンテーションなのよ。日永先生がね。ゴールデンウィーク前はまともな授業はしないって」 「それまでは何をするんじゃ?」 「おじいちゃんは理事長でしょう?大丈夫なの?あ。こんな時間だわ」