「じゃ私、自動販売機で飲み物買ってくるね」
「私は……お菓子持ってます」
「勉強するんでしょ?」
まだわかってない美友にすみれが説明している間に芹那は飲み物を買ってきた。
そしてささやかに乾杯した。
「そうか。嘘なのね?」
「何よ!これも勉強でしょ?仲良くなるための」
「フッフ。美友ちゃんって面白いね」
「あ。笑った……」
暗いすみれが笑ったので、二人はそれに微笑んだ。
「私、実は中学校の時は不登校だったの」
「そうなの?いじめとか」
うん。と彼女はうなづいた。
「私の家は清掃会社なの。中学に入ってすぐに『ゴミを集めてる』って男子に言われて、そのまま学校に行けなくなったの」