「仁菜子ちゃん、友達ができて本当に良かったよね」
昼休み。体育館裏の石段に座って俺は志乃は昼食を取っていた。
「まあ、中学みたいに頭の弱そうなヤツはいなそうだから大丈夫だろ」
仁菜は元気溌剌に見えるけれど、ああ見えてナイーブなところもあって傷つきやすい。
些細なことが原因で友達とトラブってから中学ではひとりでいることも多かった。そんな時は決まって志乃が慰めてくれて、俺以上に世話を焼いてくれていたことを知っている。
「仁菜子ちゃんのことは私も妹だと思ってるから、本当に色々と心配になっちゃうよ」
志乃の存在はありがたい。仁菜もずいぶんと助けられている。
だからふたりが本物の姉妹だったらよかったのにって思う。
「じゃあ、お前がキョーダイやれば」
「なにその言い方!良くないよ?なんか妹なんていらなかった、みたいに聞こえるじゃん」
その言葉に、俺は黙々とパンを口に入れる。



