気をきかせたクラスの奴等が、店に入るとわざわざ俺を藤咲の隣に座らせた。

だけど…藤咲を見るなり俺は眉を潜めて

「なんでお前がいるんだよ!」

「えっ?
なんでって…。当たり前でしょ!
こんなところまで来たらさすがにばれるから。
っていうかよく菜月じゃないって気がついたよね」

「気がつくだろ!
顔は一緒でも全然お前ら違うから」

「へー、さすが!
私たちを見分けられるなんてもうこれは愛だゎ!」

みんなに聞こえないようにこそこそ二人で話していると

「なぁ、祥平と藤咲って付き合ってるの?」

いつのまにか俺と藤咲はクラスのみんなから注目されていて、ニヤニヤする視線を向けられ二人同時に叫んでいた。

「「違うから!!」」