「高校生になるまでは何度も入れ替わったよね」

美月は写真を指差しにこにこしながら懐かしそうに目を細めた。

「…そうだね。
小学校、中学校はしょっちゅだったよね。

美月と一緒の行動範囲だったから友達も一緒だしお互い知らないことなんてなかったから、こんな説明もいらなくて自由に入れ替われた。

ごめん、美月。無理言って…」

自分の想いだけで我が儘を言っていたことに気がつき更に胸がぎゅーっと苦しくなった。

だって…。

私は美月の気持ちを知っているのに自分の気持ちを内緒にして服部くんに近づこうとしているんだから最低だ。

「ごめん…美月…」