「はぁぁ、まったく叶のやつもっとデレるかと思ってたけど、あいつドSだな。それに手も早いな。俺ですらまだなのにっ!
あんなちゃっかり胸触りやがって!ずりぃ…」

ぶつぶつ言いながら手を繋いで歩きだした祥平くんに

「…触りたかったの?美月の胸…」

わかってるくせにわざとそっぽをむいてそう言ってみる。
だってまだ一言も浴衣姿を誉めてくれてないんだもん。

二人のことはもういいから私に祥平くんを独り占めさせてほしい。
一緒にいる時間なんてあっという間に過ぎちゃうんだから、休みの5日間は私でいっぱいにしたい。
私のことだけを考えて私だけを見てほしい。