なのに、それはお互いの言葉の食い違いで、美月と叶くんは付き合いだした。

今日は花火大会。
別行動をするが、美月の提案で私たち4人は駅で同じ時間に待ち合わせすることになった。

「美月、叶くんは美月が好きなんたからあんまり試すようなことはやめてあげてね」

自分だけを見てほしいっていう美月の気持ちはよくわかる。
だけと今はすぐ見分けられなくても叶くんの美月を思う気持ちは信じてあげてほしい。

昔私が苦しんだのは美月と間違えられたことじゃない。

同じ顔だから美月でも私でもどとちでもいいって言われたことだ。

だけど祥平くんも叶くんも美月が、私が、好きだと言ってくれている。

この確かな想いはしっかり受け止めて手放しちゃいけないんだ。

でも美月の思いは、私とは違うようだ。

美月の苦しみは…私と違うように振る舞って努力しているのに美月としてだけ見てもらえない。

私ではどうすることもできない美月の苦しみ。
叶くん、どうか早く美月の不安も苦しみも取り除いてくれますように。

私は黙って見守ることしかできない。

二人が幸せな笑顔で居続けられるようにと。