「ほら、座って。今日は同じ髪型にしよう!呑気にしてる2人の愛をたまには確かめないとね。

まぁ服部くんは問題ないだろうけど、叶くんはまだ無理だろうなぁ…」
はぁぁとため息をついた美月の浴衣は赤い帯だ。
母に着せてもらった浴衣は、同じ柄だが帯は色違いだ。すぐに見分けがつくようにと母が色違いを用意してくれた。

だけどいまだにはっきり見分けてくれているのか美月は自信がもてていない。

美月と間違えて錯覚した叶くんに抱きしめられてから私は叶くんとは会っていないのだ。

美月は夏休みに入る寸前に私と同じくらい髪を短く切ってしまった。

私に告白すると宣言した次の日、告白した叶くんに

「ごめん、今はすぐ付き合えない」

と言われてしまい

「失恋しちゃった」

とバッサリ切った髪で私に抱きつき号泣した。