無愛想な俺は、小さな頃から母親に女の子には優しく愛想よく接しなさいと言われて育ち、そのせいで幼稚園、小学校と女の子に囲まれ『祥平くんは一体誰か一番好きなの!!』と集団で問い詰められることが度々あって。

それ以来、女はすっかり苦手になった。
無愛想で、女の子とは必要以上に関わらない俺に、母はため息を付き、父は

「何人にもいい顔なんてしなくていいんだ。
本当に、好きな子だけに優しくしていい顔しろよ」

と俺に言うが、母に言わせれば、父は好きな子ほどいじめる素直になれない男だったようで。

そうならないように育てようとしたらしいが、うん、たぶん俺は父に似たんだろうな。

小学校高学年から中学生になった時にはかなり女嫌いに成長していた。