「明日もらったら受け取るの?」


ほんとうはほんとうは気にしてるけれど、言えない。もらわないで、って素直に言えばいいだけなのに。簡単なことなのに私にはすっごく難しいことだった。



「どうしてほしいの?」
「べつにどうでもいいけど、ただ聞いただけだし」

「んじゃ、もらう」
「ふーん」




自業自得。私の口から飛び出す言葉はいつだって可愛くなくて、可愛いの"か"の字もないほど可愛くなくて、意地っ張りでひねくれていて、いまさら、かわいい子にはなれない。

顔も性格も全部全部が可愛くなくて、自己嫌悪に陥る。地団駄を踏むように歩いているといつの間にか私の家に着いていた。




「じゃあな」
「うん…………」


私の頭にぽんと手を置いて、ひらひらと手を振って帰っていった咲夜に触られた頭が熱くて、身体が熱を帯びていく。