「あーあ〜よぉく寝ましたわぁ~
おっはようございますぅ

わたくし起き上がれました。
身体もきちんと付いてきますし。
なんと!触れますわよ。うわぁー実感があるって素晴らしいですわね。

あれ?銀色に光るものが無くなってる?」


掌や腕、胸元まで見てもキラキラ光らない。


「光らないって事は…これって。
久しぶりに外に出ても良いのかしら?
先ずは立てるのかしら?」


ベッドから降りて見ようと布団から足を出し 、久しぶりに足を地につけた。
トントン足踏みしてみて。
大丈夫そうなので立ち上がってみる。


「あれ?違和感無く歩けそうね~
少しだけね…」


一歩足を踏み出しもう一歩もう一歩と、進めていくと良く皆んなが座っていたテーブル迄歩けた。椅子に座り。


「よいしょっと、ベッドからテーブル迄歩けましたわね。
大丈夫そうですわね~
服もちゃんとしたドレスですし。
でも…髪が流石に膝辺りまで、伸びてしまいますと、歩き難いですわね」


豊かな。ふわふわしたブルーグレーの髪を、クルクル指先で巻き巻きしながら…


「何か?髪を結ぶものがあれば、少しは大丈夫かしら?」


周りを見渡しても、結べそうなものは無く。
ふと目線が胸元へ。


「寝てるよりも、起き上がった方が、胸が目立つのね…いきなりこれでは少し恥ずかしいですわ」


椅子から立ち上がり身体を動かしたり、眺めたり触ったりと。
今更ながらの全身確認後。


「色々と成長し過ぎて、びっくりですが。誰も居ないのかしら?少し外に出ても良いのでしょうか?」


マシェリーは視線で、部屋の扉を探した。


「扉は1つしか無いのね?
この部屋は、窓も無かったのね…
仕方ない事かもしれ無いわね。
キラキラ銀色に光る娘なんて、出せないわよね」


そのまま、1つしか無い扉迄行き、押してみた。
すると音も無く、すんなり開き。
久しぶりの光が、マシェリーへ…


「此方の部屋は、大きなベランダがあるのね。
うわぁー綺麗だわ~
薔薇園が広がっているのね。
凄いわ…久しぶりに太陽の光を浴びると…暖かさが判るのね…
身体中にお日様のエネルギーが入って来ている様だわ」


ベランダに向かい、ガラスの扉を開くと。
暖かい日射しと薔薇の芳醇な香りが部屋の中に入って来た。