わたくし、幽体離脱で目覚めた後から眠たくて、殆ど寝ていたと思いますのよ。

人の声でゆらり~と起きまして、大抵はお父様やエドウィン様フレドリック様所長様方達が、良く顔を出して下さってくれますのよ。
色々な事を話していかれますの、その後や途中で寝てしまいますが…

一番多いのがバージル様ですわね…
あ~顔が熱いですわ~
なんだか急に、部屋が暑くなった様ですわね。いや~え~っと…ですね。

バージル様の声で目覚める時、何時も頬にキスされていて、甘い言葉を投げかけていただけるのです。
けれども、わたくし動けませんもの。
どうしたら良いのか!
ただただ真っ赤になり、恥ずかしくて…あの様な素敵な方に、その様な事を言われるのは………
手でパタパタしても、少しも風が来ませんね。
透けてる身体はやり辛いですわ。

あーそう言えばわたくし、腰まで固定されましたのよ。
眠っているわたくしの上で、もう1人のわたくしが腰まで起き上がっておりますのよ…
側から見たら気持ち悪いでしょうけれど…
なかなかの進歩ですわ。
眠っている時間も多少、短くなりつつありますのよ。

そろそろ本当に身体が、自由に動けるかもしれません。
目覚めた時はバージル様と…

その時扉を、開け閉めする大きな音が聞こえました。


「マシェリー!なかなか来れなくてごめんね。
学園があって王宮迄は、長い休みしか時間が無くて、無理なの…
マシェリーこの前来た時より、また胸が大っきくなってる!?
眠っているのに、栄養を補給してないのに、どうして健康で成長出来るのかなぁ?
やっぱり銀色の光の所為かなぁ?
その光浴びてると胸大きくなる?」


エマが、わたくしの横の椅子に座って、自分の胸を見おろしていますわね…


「あーごめん!そんな事は、どうでもいいよね。
ごめんね気になるとどうしてもね!
あのね、今週末又来れるんだよ!

王宮の、舞踏会に参加できるんだ!
私達も、大人の仲間入りだね。
15歳だもんね!ドレスもできたんだよ。見せに来るからね。
本当はマシェリーと一緒に出たかったな…グスグスグス…」


エマ…


「あ~ダメだね…
話変わるけどバージル様を狙ってる女、イケイケ系のすっごく多いから!
素っ気ない所が又魅力みたいで普段は男共にかしずかれてる女達が異様に盛り上がってるみたいなんだよ…

やっぱり、騎士団の中でもずば抜けて強いし、あの姿形はモテるよ!
本人は全然相手してないし、私が見る限りは、マシェリーと他の女に対する態度のあからさまに、違うのはびっくりしたよ!

でも、他の女はマシェリーに対する、バージル様の態度知らないからさ!
色仕掛けや薬使ったり、無理なのに権力とか使ってんだよね…
あ~私そろそろ帰ろっかなぁ~」


えーさっき来たばかりですのに。
あれ?なんだかエマと起き上がってる、わたくしとが、バッチリ目があってる感じしますわね?
エマの顔色が、少し悪いかしら?
何故かしら?胸が、少しイラつきますわ。
心臓もチクチクしますわね?う~ん


「エマ様お茶をどうぞ!」

「ありがとうメアリー!やったーメアリーのケーキ久しぶりだよ!」


わたくしの横で、エマがケーキを美味しそうに貪り食べてます。
わたくしも食べたいですわ。


,,カチャ,,

「マシェリーただいま」

「お邪魔してます。バージル様、騎士団の指導お疲れ様でした!」

「エマ嬢、久しぶり。マシェリー元気だったかい? ,,チュ,,」


いやぁ~
エマの前で、普通にほっぺにキスは無いですわぁ
~きゃぁ~


「バージル様…さすがですね…
,,コホン,, あ~そういえば、バージル様も今週末の舞踏会に、参加されるのですよね!」

「今までは、断って居たのだが。
今回は、騎士団の指導もしている手前、断れなくてな。顔を出すだけだ」

「凄い騒ぎになりそうですね」

「無いな」

「えーそうですか?女の方達が寄って来ますよ」

「興味ない」

「安定のバージル様ですね…
でも、周りには気を付けて下さいね。
女は怖いですから!何をするか分かりませんよ」

「承知」

「ふぅそれでは私そろそろ帰ろっかなぁ。
マシェリー又ドレス見せに来るね。
バイバイ!バージル様、お先に失礼します!メアリーも又ね!」


エマは相変わらずですね…
あれ?メアリーもいつの間にか居ないです。


「マシェリー今日も元気そうだね!良い事だ」


それからバージル様は、色々な事を、話して聞かせてくれましたわ。
わたくし側で、ウンウンお声を聞いていると、又少し眠くなり。
いつのまにか、幸せな気分のまま眠っていましたわ~