わらわは花々が咲き誇る庭園前で、側仕えのメイド達に、宣言したのじゃ。


「皆の者わらわは、好きになってしまったのじゃ~
出逢ってしまったのじゃ~運命の人にの~」


大好きなお姉様が、お嫁様になって隣国の王太子フレドリック様と、御成婚なられて早2年。

お姉様に、どうしても逢いとうなってのう、わらわはお父上様にお願いして、此方の国の学園に特別短期留学という事で、先週から王宮にお部屋を一つ頂いたのじゃが。

1人、散歩をしていて迷子になってしまったわらわを優しく微笑んで、皆の場所迄送り届けてくれたあのお方!
わらわの運命のお方に違いない!
わらわは、直ぐに調べたのじゃ!
そしたらのう、あのお方はある高貴な血筋のお方でのう今は騎士団の特別教官として、騎士達を教えておるらしいのじゃ~

なんて、わらわの理想なんじゃろう~
黒髪黒瞳ワイルド精悍大好きじゃ~
この出会いを運命と言わんとして何が運命なのじゃ~

早速、お父上様に御報告して、わらわと婚姻関係を結んで貰う!
わらわも20歳じゃからな、お父上様も良い人がおればと、言っておったわ~
ここにおったではないか!
わらわのこの、醸し出す魅力で直ぐにでも落として見せるからのう~

お父上様には、今夜にもお手紙をお出しして、先ずはお姉様に御報告じゃな!ルンルンじゃ~
早速お姉様~……嫌、お姉様は今お腹にお子がおる身じゃ!
安静第一じゃからな、わらわの事で煩わせるのは駄目じゃから、成婚が決まってからお知らせしようかのぉ!


「よし!皆の者、わらわは騎士団に見学に行くのじゃ皆も着いて来い。あのお方からの、プロポーズはなんじゃろうなぁ~楽しみじゃなぁ」