「これはどういう事ですの?
あの娘は、前回トップだったのでは?
1番だったのが、最下位に落ちるのはあり得ないのでは」

「先生方も、答案用紙を何度もちゃんとチェクしたらしいよ。
それに内密なんだけど、以前の答案消えてるらしい」

「えっそれって…」

「だと思う」

わたくしとエマは授業前に校庭の端の壁に、にはりだされた試験の結果を確かめに来たのですが、皆様もかなりの人数が、張り出された紙を見上げていますわ。

わたくしは、変わらず一番でした。
エマは15位でしたの。
以前からは、3ダウンですから落ち込ん…ではいないみたいですわね。
自分の成績よりも新しい事件の匂いに、興味深々みたいですわね。
目がキラキラ輝いていますわ。


「大問題だよね!私ちょっと行って来るね」


エマは飛ぶ様に走り去って行きました、その後直ぐに。


「おい教室入るぞ」


エドウィン様に声をかけられましたの。お2人のコンビネーションは、わたくしの為ですわよね嬉しいですわ。
エドウィン様と教室迄歩いている時も、周りを見渡したら皆様方、この話題で持ちきりですわね。

あっあの娘がいましたわ、真っ青なお顔をされながら、フルフル震えていますわね。
そして走り去っていきましたわ…

誰も、あの娘に気付いていなかったですわね。
それにしても大変な事が起きましたわ、これからどうなるのでしょうか?走り去って行ったあの娘は、大丈夫なのかしら?

そういえば所長様の頑張りのおかげで、校章が王宮に行った次の日の朝、先生方によって皆様に配られましたわ。
流石、所長様ですわね、先生方の胸にも教員用のが、きちんと着けられていましたわ。