どういたしましょう…

わたくし只今王宮の廊下で、騎士の方達、文官様達、メイドさん達その他の方達に、生あたたかい目で見られています。

先程馬車を降りて、王宮の廊下を歩いていますと、前から全速力ダッシュで突進して来ました、お父様に抱き締められ、わんわん泣かれていますのよ。
あり得ませんわ~お父様。
冷静沈着な、宰相殿で知られているらしいですのに。


「マシェリー学園は辛くないかい!?
辛いだろう…このまま屋敷へ帰ろう。
お母様もフェンリーも待っているんだよ。
フェンリーが
,,おねえたま、おねえたま,,言ってるんだ。可哀想で可愛いだろう!」

「お父様………………」

「ライアン…お前は…あー近衛騎士、そのまま引きづってあそこの部屋に入れろ」

「「「「はっ」」」」


皇帝陛下の御命令で、わたくし達は纏めて、部屋の中に入れられてしまいましたの。
お父様は、泣き叫びながら、未だにわたくしを離してくれません。
そろそろ大好きなお父様でも、暑苦しいですわ。

そうですわ!良いこと思いつきましたわ…
よし!作戦遂行いたしましたの。
結果良好~涼しいですわ~

わたくしとお父様の間に、冷風を循環させましたの。
クーラーですわね。
涼みながら、お父様に抱き締められていると、部屋の扉が開きましたわ。


「おいおいライアンまだ続いてるのか、暑くないのかそんなにベッタリと」


気さくな感じで陛下が近づいてきましたの。


「何故だか、ここの方が涼しくないか?」

「皇帝陛下。お久しぶりでございます、こんな格好で申し訳ございません」

「それはよい。そちが悪いのでは無いのだからな、おい!ライアン、そろそろ離してやらぬか、もう十分娘を堪能したであろうが」

「いえまだまだ足りません」

「お前なぁ…まぁ、お前達が良いならそのままでも良いわ」

「それでは、皆様お座りください色々説明させていただきます」


王太子殿下が仕切っていくようですわね。
陛下から順にお座りになっておりますわ。
他の方は、レオ様と王弟殿下と、魔法学の所長様でしたかしら。

王太子殿下が、今日起きた事を
スムーズにわかりやすく説明されていますわね。
頭の良い方は説明も的確で良いですわね。

お父様…話を聞きながらほっぺをスリスリするのは辞めていただきたく思います。
次は頭を撫でてくださっていますが、わたくし年齢的にも恥ずかしいですわ。
皆様…目線を合わせて下さいませんわ~助けて下さいませ~

お話が、わたくしの魔法になりましたら、お父様びっくりされて続いて涙目ですわ。
いやぁーそんな目で見られても困りますわ…


「と、言うことです。質問及び発言は有りますか?」

「魔法学を学んでいる者として、君の魔法を拝見したいのだが、ちなみに今現在、君の周りにある冷気は魔法でよろしかったか」

「はい。少し暑苦しかったもので、わたくしとお父様の間に、冷気を循環させましたの。
後は一通り魔法を使ってみせますわね」


わたくしは、今日2回目のお披露目会を開催いたしましたの。
うふふっなんだか少し楽しくなりましたわ~お父様が、へばり付いて離してくれませんので、そのままで頑張りましたの。
もちろん2人でふわふわ浮きましたわ~うふふふふ。

皆様の驚いたお顔を拝見させていただき、楽しかったですわ!