わたくし達は朝早く学園前に集合して、学園から街までの専用馬車で、遠足気分で出掛けました。

街に着いたら、少し早めだったので3人で、ぶらぶら有名な湖での散歩を楽しみましたの。
水面がキラキラ輝いてとても綺麗でしたわ。
早めに出ないと、皆様お休みは街に出掛ける方が多いので、馬車が混んでしまいますのよ。
エマの情報のおかげで、サクサク馬車にも乗れて、綺麗な湖も見れて満足ですわ。

その後は、お腹も空きましたので美味しいパフェですわよ~


「美味しいですわ!美味しいですわ!やっぱり、散々悩んでチョコイチゴパフェにしてよかったですわ」

「ねぇ?少し交換しない」


エマが、笑顔で伺って来ました。
交換は、一度で二度美味しい行為ですわね!人は選びますが…


「宜しくてよ。そちらの紅茶尽くしパフェも、美味しそうですわ」

「美味しいよ!だって、この地域紅茶が名産なんだから確実よ」


隣のエマが、2人のパフェをサッと交換しました。
わたくしはゼリーとプリンをスプーンですくってパクリ。
もう一つパクリ、又パクリパクリ…


「本当ですわぁ~
紅茶の香りと濃厚な味わい、それに上げ底ではない、下に詰まった紅茶のゼリーと紅茶のシフォンケーキと紅茶のプリンがよいですわね!
上の紅茶のアイスと生クリームの濃厚な甘さ、紅茶が比較的さっぱりなので生クリームが際立ちますわね。
名産品ならではの、紅茶の新鮮さが香りが味わい深さから感じ取れますわ」

「マシェリー食べ過ぎ!それ私のだからね。もう交換終了だから」


パクパクしてましたら、エマに又交換させられてしまいました。
食べ過ぎましたわ~反省…

「ごめんなさい。ついつい」

「お前らテンション高すぎ」

向かいのエドウィン様に、冷ややかに一言指摘されました。


「エドウィン様はチーズケーキと紅茶だけで宜しくて?」

「充分だ。あんまり甘すぎるのは苦手だし……………」

「如何されました?」


エドウィン様が、急に黙って外をびっくりした目で見てました。
わたくし達もおのずと其方に目が行ってしまいましたの…
そこには、最近全然見かけなくなった、レオナルド様が、とてもやつれたお顔でフラフラ歩いておりました。
今にも他の方とぶつかりそうになっております。
エドウィン様は、悔しそうなお顔で見ていました。
握り締めた手から血が滲んでいましたの……

わたくしは無意識に、レオナルド様に気持ちが向きました。
自然と身体中が熱くなり、レオナルド様の周りにキラキラと銀の光が降りかかっていました。

その直後、レオナルド様が倒れられる前に、周りに黒い服装の数人の方が、近寄り抱き上げて去って行かれましたの。
何でしょう?あまりの速さと展開に私??です。


「おい!マシェリーお前…おい、お前らちょっと来い!」


エドウィン様が立ち上がり、わたくしの腕を掴んで引っ張りあげました。
そのまま歩いて行きますわ。


「まだパフェも食べ終えてないし、買い物もしてないのに!」


エマが訴えてもズンズン進んで、お金を払って引っ張られたまま外に出ましたの…目立ちます…


「そんなのは後日俺が、嫌という程付き合ってやるから行くぞ」


そのまま少し歩いて。
私達は近くの綺麗な建物に連れていかれました。
室内に勝手に入って良いのでしょうか?ズンズン進んでいますが、ある部屋の前迄きました。
そこでやっと腕を離してくれましたわ。痛くは無かったですわ、エドウィン様ですものね。

エドウィン様が扉を開けると、そこには王太子のフレドリック殿下がいましたの!よく見ると、ソファーに寝かされているのはレオナルド様でしたわ。
エドウィン様とフレドリック殿下は、何やらお話されています。

わたくしとエマが立っていますと、何処からか黒い服の先程の方がいらっしゃいまして。


「こちらの椅子にお掛け下さい」


低く響く、イケメンボイスで声をかけていただきましたわ。
とても良い声です。

わたくし達が座ると、スっと香り高い紅茶とケーキが前に置かれて、イケメンボイス様が。


「どーぞ、お召し上がりください」


エドウィン様達は未だお話されていますから、エマと2人ですっごく美味しいケーキと香り通りの、とても美味しい紅茶をいただきましたの。