その深夜…


大変です…わたくし眠れません。

寝る前に、お婆様にお手紙書いてメアリーに配達を頼んで、ベッドに入ったまでは良かったのですが。
眠れそうにありませんわ。
多分2日眠り続けたせいですわね。
暇ですし…少し浮いてみましょうか?


「うわー!スッーっと、浮き上がりましたわね~
ちょっとだけピー〇ーパンみたいですわね。月夜の散歩行きましょうか」


わたくしは浮いたまま窓まで行き、窓を開けて外に飛び立ちました。


「うわぁ~何これ!月は満月ですし、すっごく涼しいですわね!」


空をふわふわ浮きながら、風に身を任せて学園の時計台のてっぺんまで浮き上がり、出っ張りがありましたので、少し座って遠くを眺めたり、下を見下ろしたりしていました。
鼻歌等歌いながら楽しい時を過ごしていましたら、地上で何かと目が合いました。

何か気になり降りてみると…アレクサンダー??!!


「ワン!」


アレクサンダーが居ました!?
何故でしょうか?でも、アレクサンダーは、やはりお利口ですわね。
深夜なので、小声で,,ワン,,と返事してくれましたわ。

いつまでも、此処には居られないので、アレクサンダーをどうにか抱えて、浮き上がってみたら大丈夫そうなので、そのまま部屋迄帰りましたのよ。

久しぶりのアレクサンダーですわ。
学園に入る前に、辺境に遊びに行った以来ですわね。
この抱きついた感じが、大好きなのですわ。
筋肉質の肉体が、もふもふに包まれていて、ずーっと触っていられますわ。
お婆様に、連れて帰りたいと何度かお願いしたのですが。

「アレクサンダーは飼っているわけではなく、アレクサンダー自身が何かを探していて、今は辺境の地にいるだけなのよ、いつフラッと居なくなるかは分からないのよ」っと、言っていましたの。


「アレクサンダーあなた一人で来たの?」

「ワン」

「わたくしの所に来たのかしら?」

「ワン」

「そうなのね。じゃあお婆様には伝えておくから、あなたが居たいと思う間は自由に此処に居て良いわよ」

「ワン」

「長旅をしてきたのかしら?綺麗な毛並みが汚れているわね。洗ってあげるわね。おいで」

「ワン」


乾き終わるまで1時間半かかりましたわ~大変でしたが、黒真珠の様な輝きに生まれ変わりましたわ~


「アレクサンダーわたくし眠くなりましたの。ベッドで一緒に眠りましょう。あなたも疲れたでしょう?おいで!」


わたくしがベッドに入り、少し布団を上げるとアレクサンダーが、スルッと隣に入り込んできましたわ。
ふわふわっのもふもふですわぁ~ぬくぬくで…すぐに目が……とじますわぁ~………




…わん…