大変ですわ!大変ですわ!


わたくしピンチです!
何故こんなことになっているのでしょうか?
不思議ですわ?


サンタフェリカ学園は、山の頂上にそびえ立つ。
大きくて神秘的な建物でした。
ノートルダム大聖堂の様な見た目で、威厳のある学園です。
この様な所で暮らせるなんて、光栄で嬉しい事ですわね。

寮の部屋も、10畳の個室と続き扉で、使用人用の4畳の部屋がありましたの。
わたくし達が入ると、荷物が既に運ばれており、メアリーに片付けの邪魔になるし、埃もたつので身体に良くないと、追い出されましたわ。

天気も良く気持ち良いので、寮から出て、学園の中を探検しておりましたら。
高学部のお姉様方に、何故か?囲まれてしまいましたのよ。
それが、今現在のわたくしの状況ですわ。



「貴女が、マシェリー.ハインツ公爵令嬢ですわね!!
わたくしは、アメリア.マーベラス公爵令嬢ですわ。
お父様は、財務大臣をしておりますのよ。
この方達は、わたくしのお友達ですのよ。
貴女には、少しお聞きしたいことがありますの!
貴方第二王子のレオナルド様と、婚約されたと言うのは本当の事なのかしら?」


「えっ?なんの事なのか、よく分からないのですが。
わたくしには婚約者などは、おりません」

「はっ!
なにを仰られているのかしら?
わたくし先程迄、レオ様と楽しくランチをいただいていましたのよ。
レオ様本人から貴女との婚約が決まった事を、告げられましたわ!

レオ様は、これからもわたくしとの、愛のあるかけがえの無い時間を大切にして下さるそうなので、くれぐれもわたくしの邪魔はしないでもらいたいの。
よろしいかしら?
ついでに、婚約破棄をしていただけると、とても嬉しいのですが貴女も愛のない結婚は虚しいでしょ。
それでは私達は、失礼致しますわね」


颯爽と去っていかれましたが……どういうことなのでしょうか?
アメリア様ですか?社交界にデビューしていないので、よくわからないのですが、覚えておいた方が良い方みたいですわね。

金髪と、きつめのイエローの瞳の好戦的な方で覚えておきましょう。
あまり関わり合いにならないことを祈ります。
アメリア様達は、婚約とか結婚とか言っておりましたが、そのようなことは全然聞いだことがありません。
なんなのでしょうか?


「ぷっはははははっ
貴女なに?面白い顔してるよ!あほの子みたいだよ!」


廊下の曲がり角から、爆笑しながらオレンジのストレートの髪を、肩までの長さに切り揃えた。
明るい眼差しのグリーンの瞳の少女が、こちらに向かって歩いて来ました。



「私、伯爵令嬢のエマ・ラントルよ。
よろしくね」

「わたくし…」

「あーさっきの最初から見てたからあなたの事知ってるから大丈夫よ」

「よろしくお願いします。
えっと同じ新入生ですか?」


「同じ学年だよ。
私、お姉ちゃんが14歳で学園にいるから 色々しってるんだ。
あなた、気に入ったから仲良くしてくれると嬉しいんだけど!?」


「はい。私も貴女の事知りたいですわ。友達になっていただきたいです!」


「あははっじゃあ、私達は友達だね。
エマって呼んでね!」

「はい、わたくしの事は、マシェリーと呼んでくださいませ」

「よろしくねっ」

「よろしくお願いします」


わたくしに、楽しく明るいお友達ができましたわ!

それにしても、婚約ってなんでしょうか?
……第二王子なんて嫌なのですが……あんなチャラ男。

失礼しました。
ついつい嫌悪感で言葉が悪くなってしまいましたわ。
お父様に緊急ホウレンソウですわね!






……あれが、宰相殿の娘か…で、レオの婚約者ね。
これから面白くなりそうだな。