あの虹が見えた時、私はあなたに恋をする

「まあ、詳しいことは言えないんだけど、神崎が死ぬのを止めたいっていう思いが強くなってこうなったんだよね」


「そんな事言われても、私は中里くんのこと知らないよ?なのになんで中里くんは私のことを知ってるの?」


「あー、まあ、あれだよ。俺たち、遠い親戚なんだ。遠い親戚でも身内が死んだら悲しいだろ?そんなとこ」


「遠い親戚なんて聞いたことないけど」


「ま、それはまた後で話せばいいじゃん?で、俺が未来から来たって信じてくれた?」


確かに中里くんは私が死ぬことを知っていたけど、全部は信じられない。

こんなこと普通有り得る?

非現実的すぎて頭が追いつかない……。


「……私がなんで自殺したか知ってるの?」


私が自殺したあの日、遺書を書くということはしなかった。私の苦しみなんて文面にしたところで誰にも伝わらないと諦めてしまったから。


「知らないなぁ。だからこうして半年以上前に戻って、神崎の苦しみ全部なくしてやろうって思って」


彼の眩しい笑顔を見ると私の真っ暗な心が少しだけ照らされているような気がする。


「生きることって素敵なことなんだ」


このセリフ、どっかで……。


「って必ず思ってもらうから。覚悟しといてね」