あの虹が見えた時、私はあなたに恋をする

「そうだとしてもこれからどうしたらいいの?」


私はフェンスにもたれかかって空を見上げながら呟いた。


また苦しまなければいけないの?せっかく楽になれると思って自殺を決断したのに、それすらする資格がないの?


そんなことを考えていると1時間目のチャイムが校内に響いた。



「始まっちゃったか」


無断でサボることになんの抵抗もないなんて、本当に感覚が麻痺してるなぁ。


いじめが悪化してからというものの、トイレとか体育館倉庫に閉じ込められたりして授業に参加できなかったんだっけ。それで先生に怒られたりして、もういいやって諦めちゃったんだ。

ここから飛び降りたらこの変な世界ともおさらば出来るのかな?


私はフェンスからほんの少し身を乗り出してコンクリートの地面を見つめた。



「お前はまだ生きなきゃダメだ!」


すると、後ろの方からそんな大きな声が聞こえてきた。振り向こうとすると誰かに強く抱きつかれ、そのままその人と共に倒れ込んだ。


「痛っ……」


目を開けると見覚えのある顔が目の前にあった。


「神崎くん……?」


私は直ぐに自分が神崎くんの上に乗っているということに気づき、すぐに体を退けた。


「ご、ごめん……。でもあなたがいきなり変なことしなきゃこんなことには」