あの虹が見えた時、私はあなたに恋をする

「また会ったね、神崎さん」


「そ、うだね」


わからない、わからない。
彼は一体誰なの?

夢なら早く覚めて……!


ホームルームが終わると転校生の周りに多くのクラスメイトが集まってきた。まるで私の存在が邪魔とでも言うかのように。


仕方ない。
ゆっくり考えたいし、1時間目はサボろう。


私が席から立ち上がるとすぐに私の席に磯貝さんが座った。彼女の目はまるで獲物を狩るハンターのようだった。

居場所のない私は急ぎ足で教室を出ていった。



この世界は一体何なの?
私が知っている世界じゃない。

これも漫画でよくあるパラレルワールドってやつに迷い込んだってこと?


そんなの現実的じゃないし、信じられない。



私は色んなことを考えながら屋上へと向かった。屋上へ続く扉を開けると青い空が目の前に広がっていた。


「綺麗……」


今まであまり気にしていなかったけれど、空ってこんなに綺麗なんだ。


「ってそんなこと言ってる場合じゃない」


とりあえず整理しないと。

私は3月20日の夜、確かにこの屋上から飛び降りた。だけど目が覚めたら6月11日に戻っていた。しかも私の知らない転校生がこの世界にはいた。


普通ならありえないことだけれど、実際に私が体験しているんだから真実なんだろうな。