3月20日、午後11時、学校の屋上。
その日は高校2年生の3学期終業式だった。こんな時間に学校にいるのは私だけだろう。
「ようやく解放される」
私は屋上のフェンスから点々とした光が並ぶ街並みを眺めていた。
私の家はどの明かりだろうか?
そんなことを思いながら、ポケットに入っていたスマホを取りだした。何通メールが届いていることを確信し、急いでメールボックスを開いた。
しかし、そこにあったメールはどれも迷惑メールばかりで私が望んでいたものはなかった。
「こんな時間まで娘から連絡がないのに心配して貰えないなんてね」
私はスマホの電源を切り、もう一度ポケットに入れた。
夜の誰もいない学校の屋上に1人ですることなんて決まっている。
“自殺”だ。
自殺という行為はあまり良いとはされていないことは知っている。それでも私にはこの結論しか導くことが出来なかった。
私も出来ることならば“普通”に生きたかった。
普通に学校に通って、普通に友達と遊んで、普通に彼氏を作って、普通に家族に愛されたかった。
そんな当たり前に与えられるはずだったものを私は手にすることが許されなかった。
その日は高校2年生の3学期終業式だった。こんな時間に学校にいるのは私だけだろう。
「ようやく解放される」
私は屋上のフェンスから点々とした光が並ぶ街並みを眺めていた。
私の家はどの明かりだろうか?
そんなことを思いながら、ポケットに入っていたスマホを取りだした。何通メールが届いていることを確信し、急いでメールボックスを開いた。
しかし、そこにあったメールはどれも迷惑メールばかりで私が望んでいたものはなかった。
「こんな時間まで娘から連絡がないのに心配して貰えないなんてね」
私はスマホの電源を切り、もう一度ポケットに入れた。
夜の誰もいない学校の屋上に1人ですることなんて決まっている。
“自殺”だ。
自殺という行為はあまり良いとはされていないことは知っている。それでも私にはこの結論しか導くことが出来なかった。
私も出来ることならば“普通”に生きたかった。
普通に学校に通って、普通に友達と遊んで、普通に彼氏を作って、普通に家族に愛されたかった。
そんな当たり前に与えられるはずだったものを私は手にすることが許されなかった。