TIPOFF!! #LOVE SPRING





「うん。知ってるよ。」
「ん?」

「僕、初めて中学の時、練習試合で白石さんのプレーの虜になったから。」

(今でも忘れられない、あの言葉にもならない胸を突き刺す衝動を。
あんな感情は未だに白石さんのプレー以外では知らない。)

「えー照れるなぁ~」真剣な早乙女をよそに未茉は、やはりデレッとして照れてる。

「あれは、中1の終わりかな。たまたまその日うちの中学で女子バスの練習試合があって、クラスの子が出るから誘われて見に行ったんだ。」

「へー何中?」
「宮田中」
「あー!あそこの冴木コーチ超審判下手でさぁ、イラついて~」
「よくそれ聞くよ。」
「だよなぁ~」

「話戻っていい?」
「あ、ごめんごめん。」

「体育館で王子中の白石さんを見た時、まず小さくて細くて驚いたよ。あんな小さい子がバスケって!」

「マジか!?恥ずかしいじゃんっ!!あたしあん頃まだ成長期前でさ身長150cmくらいしかなかったんだよっ!!そんで毎日牛乳二リットル飲んでさー!!」

昔話に恥ずかしくてバンバンっ!と早乙女の背中を叩いた。

「痛た……話戻っていい?」
「あ、ごめんごめん。」

「僕この身長じゃない?自分はスポーツとは無縁だと思っててさ帰宅部だったんだよ。」
「おう早乙女は、どっちかっつーと、アイドルとかダンサーぽいもんな!!でも汗とかかかなそう。あははっ」
「普通にかくよ。」
「そりゃそうーだろ!!」
「・・・・。」

会話が噛み合ってるようで、噛み合ってないが、ずっと恋焦がれていた天真爛漫な彼女が目の前にいるということが夢のようで噛み締めるように早乙女は微笑んだ。