「……嘘でしょ真弥。あなたが犯人?」


恵里果が目玉がこぼれ落ちそうなほど目を見開いて聞いた。


「違う! あたしじゃない!!」


真弥が弾かれたように立ち上がり、そして叫んだ。


その両目からはボロボロと涙がこぼれ出している。


「犯人じゃなくても、事故に絡んでるってことだな?」


恵一が貴央の肩を叩いてそう聞いた。


貴央は小さく舌打ちをして恵一を見る。


「そうだよ……」


そう答える貴央は一度下唇を噛みしめた。


「こんなことにならなかったら、バレなかったかもしれないのに」


ブツブツと文句を言い、近くの机を蹴り上げる。


「一体、お前はなにをしたんだ?」


恵一の質問に、貴央はゆっくりと土曜日の出来事を話始めた。