あたしの言葉に、一瞬教室内はピリついた空気に包まれた。


「このメンバーで隔離されたってことは無関係じゃないと思う」


そう言うと、恵一は改めて7人を見回し始めた。


「1年の由祐と一輝は俺のことを慕ってくれてる。部活にも熱心だし、成績も悪くない」


「俺たちが恵一先輩を怨むなんてこと、あり得ない!」


恵一の話の途中で由祐が叫んでいた。


「そうですよ。恵一先輩には毎日部活でお世話になってるし、そのお蔭で強くなれたんです!」


一輝も負け時と言った。


2人の態度に恵一は目に涙を浮かばせている。


「そうだよな……」


恵一も、2人の後輩を疑いたくなんてないのだろう。


その表情はとても苦し気だ。


「吉之は俺の一番のライバルで、親友だ」


恵一の視線が吉之へ向かう。


その瞬間、恵里果が吉之の半歩前に立った。


まるで、恵一の視線から吉之を守るように。