「っるせーな。アンタさ、しらばっくれたって無駄だぞ?」
「ふざけるな! このガキが。私が何をしたと言うんだ!?
いいから、離せ! 私は無関係だ!!」
あたしは、まだ唖然としたまま、二人のやり取りを……自分のすぐ間近で言い合うその光景を見つめていました。
まだ、両足全体に拡大した震えは小刻みに続いています。
「俺、さっきからぜーんぶ、見てたから。
オッサン、アンタ今とっさに左胸ポケットに、ペンを隠しただろ?
ほら! そのブルーのペンだよ」
池永君は、口元をヒクヒクさせた表情で、男性にジリジリとにじり寄って行きます。その顔は半笑いになっていながら、瞳は全く笑っていません。
(何? 怖い……凄く怖いよ~!)
「バカな! ペンくらいビジネスマンなんだから、持ってて当然だろ!?
ちょうど、朝のミーティング用の文面を思い付いたんで、手帳にメモしようとしただけじゃないか。何を言うんだキミは!?」
憤慨している彼は、池永君だけではなく、あたしの方にもジロリと意地悪そうな睨みを効かせています。
すると、ヒョイっとそのペンをかすめ取った池永君が、半透明のキャップ部分を取り外し、ノッキングレバーを下げました。
「あっ!?」と中年紳士は小さく悲鳴を上げます。
「ふざけるな! このガキが。私が何をしたと言うんだ!?
いいから、離せ! 私は無関係だ!!」
あたしは、まだ唖然としたまま、二人のやり取りを……自分のすぐ間近で言い合うその光景を見つめていました。
まだ、両足全体に拡大した震えは小刻みに続いています。
「俺、さっきからぜーんぶ、見てたから。
オッサン、アンタ今とっさに左胸ポケットに、ペンを隠しただろ?
ほら! そのブルーのペンだよ」
池永君は、口元をヒクヒクさせた表情で、男性にジリジリとにじり寄って行きます。その顔は半笑いになっていながら、瞳は全く笑っていません。
(何? 怖い……凄く怖いよ~!)
「バカな! ペンくらいビジネスマンなんだから、持ってて当然だろ!?
ちょうど、朝のミーティング用の文面を思い付いたんで、手帳にメモしようとしただけじゃないか。何を言うんだキミは!?」
憤慨している彼は、池永君だけではなく、あたしの方にもジロリと意地悪そうな睨みを効かせています。
すると、ヒョイっとそのペンをかすめ取った池永君が、半透明のキャップ部分を取り外し、ノッキングレバーを下げました。
「あっ!?」と中年紳士は小さく悲鳴を上げます。
