宵闇で、エリーゼは悶々と考える。
王宮内で、ランバート公爵家を筆頭とした、アンジェリ―ナの支持組織が勢力を強めているのは前々から察していた。
そうは言っても、彼らは皆所詮スチュアートの配下にいる者たち。スチュアートがエリーゼを寵愛する限り、エリーゼが得た王宮内での権力は覆るはずがないと彼女は高を括っていた。
だが、先日のラスカル大臣の一件以降、エリーゼは姿の見えぬアンジェリ―ナの存在に脅威を覚えていた。
その直後スチュアートが突如数日の外泊に出かけ、その隙を狙って、エリーゼはアンジェリ―ナに直接牽制をしかけに来たのだ。
エリーゼは、貧しい農村の生まれだった。七人兄弟の長女として、幼い頃から家の仕事や兄弟の世話に明け暮れていた。容姿は恵まれていたが、服はいつだってつぎはぎだらけだったし、食べるのもやっとの毎日だった。
転機が訪れたのは十二歳のときである。農村を通りかかった年寄りの男爵が、エリーゼをいたく気に入ったのだ。
男爵は足しげくエリーゼのもとを訪れては、ドレスや食べ物を贈ってくれた。着飾り、豪華な馬車に乗せてくれたこともある。
エリーゼが喜べば喜ぶほど、男爵は金を湯水のように使って彼女に貢いだ。
王宮内で、ランバート公爵家を筆頭とした、アンジェリ―ナの支持組織が勢力を強めているのは前々から察していた。
そうは言っても、彼らは皆所詮スチュアートの配下にいる者たち。スチュアートがエリーゼを寵愛する限り、エリーゼが得た王宮内での権力は覆るはずがないと彼女は高を括っていた。
だが、先日のラスカル大臣の一件以降、エリーゼは姿の見えぬアンジェリ―ナの存在に脅威を覚えていた。
その直後スチュアートが突如数日の外泊に出かけ、その隙を狙って、エリーゼはアンジェリ―ナに直接牽制をしかけに来たのだ。
エリーゼは、貧しい農村の生まれだった。七人兄弟の長女として、幼い頃から家の仕事や兄弟の世話に明け暮れていた。容姿は恵まれていたが、服はいつだってつぎはぎだらけだったし、食べるのもやっとの毎日だった。
転機が訪れたのは十二歳のときである。農村を通りかかった年寄りの男爵が、エリーゼをいたく気に入ったのだ。
男爵は足しげくエリーゼのもとを訪れては、ドレスや食べ物を贈ってくれた。着飾り、豪華な馬車に乗せてくれたこともある。
エリーゼが喜べば喜ぶほど、男爵は金を湯水のように使って彼女に貢いだ。



