「おじゃましまーす」 おじいちゃんは、玄関に腰掛けていた。 「あ、ああ、ああ。よーぐ来だなぁ」 「えっと」 「ささ、入れ、すぐに茶をいれさせっがら」 おじいちゃんは、あたしを初めて見たみたいに丁寧に招き入れ、前と同じようにいそいそと自分の部屋の押し入れへ向かい、中から漆塗りの文箱を出してきた。 「この写真は、おじょうさんのだんべ」 昇さんのカメラ、「また」届けられていたんだ。 晶とふたりで顔を見合わせて、くす、と小さく笑いあった。